月餅のお話。Story of Moon Cake

Happy Mid Autumn Festival! 今晩9月13日は、十五夜となる「中秋の名月」。日本でお月見をするように、中国や香港でも「中秋節(ちゅうしゅうせつ)」の伝統行事として、観月のお祝いをする習慣があります。 中秋節の味覚として欠かせないのが「月餅(げっぺい)」。中国の中秋節と月餅にまつわるお話ご存知ですか? 

 中国の「中秋節」とは、「春節(旧暦の1月1日)」「端午節(旧暦の5月5日)」と並ぶ三大節のひとつで、毎年、旧暦の8月15日(2019年は9月13日)に、十五夜の月、つまり、「円満・完璧」の象徴とされる満月を愛でながら秋の豊作を家族や皆で祝う伝統行事となっています。なので、中秋節は別名「団円節(だんえんせつ)」とも呼ばれ、1年で最も美しいとされる満月を家族たちと円形に食卓を囲んで、久々の一家団らんを楽しむそうです。

塩漬けのアヒルの卵の黄身が丸ごと入った鹹蛋月餅

 お月見といえば日本では団子をお供えしますが、ここ香港では月餅!「中秋月餅」 と呼ばれ、満月に見立てた丸い月餅を家族で切り分けて食べ、家庭円満と皆の健康を祈ります。

香港に車で月餅は、横浜中華街のお土産やさんのように、年がら年中売っているのかと思っていましたが、大間違い! なんと、5月の節句の柏餅やクリスマスケーキのように、この時期だけに作られる期間限定販売の伝統菓子なのです。

8月の頭から、航空チケットのように、早割!で予約でき(笑) 中秋節の頃になると、有名ホテルのレストランはこぞって今年の新作を出し、地元のパン屋さんはもちろん、スターバックスはコーヒー味の月餅、アイスで有名なハーゲンダッツはアイス中秋月餅を発売し、街中「月餅」。

しかし、やっぱり伝統代表的なものが、餡の中に塩卵の黄身が丸ごと入った鹹蛋(タンファン)月餅。鹹蛋とは塩漬けにしたアヒルの卵の黄身のことで、鶏卵よりも脂分が多く、ねっとりした濃厚な味わいが特徴。厚みのある鹹蛋月餅をふたつに切ると、餡の真ん中にオレンジ色の丸い黄身が姿を現わし、まさに満月のお月様のよう。 満月=「円満・完璧」の象徴、ラッキーチャーム的存在な秋の銘菓。 

さて、その月餅のお味は? 

餡の種類は色々。白い蓮の実餡、黄色の蓮の実、伍仁と書かれたナッツザクザク餡、小豆にみかんの皮が練りこんである餡。。。そして鹹蛋入りや鹹蛋なし。 月餅は「そのまま手に持ってかぶりつく」とその甘さにびっくり仰天!

「羊羹」をかぶりつく人がいないように、月餅もかぶりつく人はいませんよ。 ちゃんと家族と分け合って、ホールのケーキを包丁でキレイにカットして食べてくださいね。

月餅に使われる中華餡は羊羹同様、砂糖の量が半端なく使われているので、独特の粘りがあります。包丁でペラペラに切っても、切り口が滑らか綺麗。月餅が「切り口が美味しい」そして、「切り分けて食べなさい」と言われる所以なんですね。  

そして最後に、今年の我が家の月餅はこちら! 香港島側の アイランドシャングリラホテル 内にあるミシュラン星獲得の中華料理店「夏宮」の月餅は「●黄月餅(egg custard mooncakes))と呼ばれ伝統的な餡と黄身を「カスタード餡」に変えたもの。東洋と西洋の食文化をミックスした万人に食べやすい「スイーツ」となっています。月餅が苦手!っというかた、お試しあれ。


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